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2007年11月12日 (月)

電脳コイル ~そのメカニズムと公共インフラの将来像(4)~

電脳インフラを構成する要素は次の3つに大別できる。

① 「どの物体が今何処にあるのか?」など現実世界の現在の情報を取り込むためシステム(ICタグや監視カメラなど)

② 現実世界に同期した仮想空間を造り、様々なサービスを提供するサーバー群

③ 仮想空間の物体を表示し、ユーザーの操作(体の動きなど)を検知する端末(電脳メガネ)

ちょっと順番が前後するが、分かりやすいところで先ず電脳メガネから考えてみよう。

<メカニズム: 電脳メガネ(1) ~万能携帯端末~>

電脳メガネはいわゆるVRゴーグル(正確にはARゴーグル)にPCそのものの機能を内蔵したものだから、多分こんな造りになるだろう。(図)

図 電脳メガネの概要

Dennou_megane_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動作はざっとこんなふうだ。

① ユーザーの位置と頭が向いている方向を③GPSと④ジャイロ・加速度センサーから求める。

② サーバーと通信してユーザーの視界にある仮想空間内の物体の情報を検索する。

③ メガネ側のコンピューター機能(⑤)を用いて3次元画像を合成しディスプレイに表示する。ユーザーはハーフミラーを通して現実の光景と合成画像を重ね合わせて見る。

④ 仮想キーボード操作などの場合には、ユーザーの体の動きを⑦の動作検知機能で検知し、サーバーまたはローカル(⑤のコンピューター機能)で処理する。

細かく見ていくとちょっと難しそうな部分もある。例えばディスプレイとハーフミラーの部分だが、斜めに配置したハーフミラーは戦闘ヘリのパイロットみたいで大げさだし、だいいち子供が転んだら危ない。普通のメガネレンズの中にフレネル式の半透明凹面鏡を埋め込めば作品中に出てくる電脳メガネみたいになるだろう(図)が解像度は悪そうだ。

図 フレネル式凹面鏡を使った投影装置

(二枚合わせのプラスチックレンズの間に半透明ミラーを埋め込む。焦点位置を上手く合わせればめがねのツルにディスプレイを埋め込むことができる)

Dennou_megane_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

F22ラプターのHUDはホロディスプレイと呼ばれているらしいが、ホログラムで仮想ミラーを作り出すことができるのかどうか私は知らない。あるいは光のビームを網膜に直接投影して描画する事が可能かもしれない。

GPSとジャイロには相当の精度が要求される。作品中のような使い方のためにはmm単位で位置決めが必要だ。おそらく、そこいらじゅうに位置算出のための基準点を埋め込むことになるだろう。だから、正確にはGlobal and Local Positioning System=GLPSが正しい。

動作検知機能は例えば仮想キーボードをタイプするとか電脳ペットを抱き上げると言ったユーザーの体の動きを検出するために必要になる。もっともメガネの位置からキータイプする指の先端はほとんど見えないので、何か付加的な装置が必要なはずだ。磯光男監督はインタビューで「リストバンドを装着すると手の動作をより正確にトレースできる」と説明しているが、これは確かに必要だ。

現実の仮想キーボードについては下記アドレスに紹介記事がある。机の上に文字盤を投影しておき、指の動きをレーザーで検出するものだが、装置自体はキーボードの向こう側に置いてある。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0827/tanomi.htm

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