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2008年7月

2008年7月25日 (金)

スカイリィのデザインは変だ

近日公開のスカイクロラ、楽しみだけど、スカイリィのデザインだけは気になる。

スカイリィのデザイン、割と好きだ。

Ta152の機首、シーフュリー(をベースにしたリノのレーサー?)みたいな胴体後半部分、キ87みたいなターボチャージャー配置、格好良いと思う。

でも、理屈から言うと変だ。

 

誰も書かないから仕方ない、僕が書く。

  

(1)安定が悪そうだ 

尾翼のモーメントアームが短くて、平面図を見たらまるでヘルダイバーに長い機種をくっつけたみたいだ。カーチス・ヘルダイバーってのは大戦中の米海軍艦上攻撃機(急降下爆撃機)なんだけど、安定性不足で悪名高い機体だ。

主翼の逆ガルも折れ曲がりも外側にあり、上半角と下半角が相殺して横安定性が悪そうだ。逆ガルは主脚長さを短くする目的でやるので、主脚取り付け位置で折り曲げるのが普通だ。

 

(2)ターボチャージャーが排気管とつながっていない?

これは変だ。コクピット前方左側面のとぐろを巻いているのはターボチャージャーらしいのだが、それならなぜ機種側面左右に6個ずつの排気口が開いているのだろう?Fw190Cの試作機(V18)では胴体後部下面のダクト(カンガルーパックとか言われていたような)内にターボチャージャーを配置して、機首側面の排気口からここまで長いダクトで結んでいたはず。

まさかX24気筒エンジンの半分をターボチャージャーにつなげて、残り半分は推力単排気管とか言う設定なのだろうか?

そのくせ、ターボチャージャー前方の胴体上面には混合気配管らしい出っ張りがちゃんとあるあたりえらく細かい。あれ?でもそこはカンガルーパック内のインタークーラーに行くのでは? 

そもそも、このターボチャージャーはコクピットに近すぎる。これではパイロットが暑いし、陽炎がたって照準の邪魔になるかもしれない。

 

(3)エンジンとプロペラが遠すぎる

Ta152に似た長い機首に環状ラジエーター、これは良い。だけどエンジンと環状ラジエーターのカウルフラップまでの距離が長すぎる。Ta152のエンジンを後方にずらせたことになるが、駆動軸の延長は振動の元だし、エンジンとコックピットの間にターボチャージャーや補助機器類を配置するのならば、エンジンをもっと前方に配置した方が良い。先の安定性の件と合わせて考えると主翼も前方にずらせばまともな平面形になると思う。

 

(4)ラジエーター(?)が4つもある?

機首の環状ラジエーター、Me109風の左右翼下面ラジエーター、胴体後方下部のP51風ラジエーター(カンガルーパック?)と、合計4つもラジエーター(うち一つはインタークーラー?)がある。普通はラジエーター、オイルクーラー、インタークーラー、エンジン吸気口などをうまく一体化するものだ。特に翼下面・胴体下面のインテークは下面を流れてきた気流をせき止める格好になるので、うまく作っていないと空気抵抗がえらく増大するらしい(キ60とかホーカー・テンペスト試作機とか有名だ)がこんなに3つもラジエーターをぶら下げたら拙いだろう。

下面ラジエーターには境界層分離のスリットも無いようで、大戦後の戦闘機をイメージしたにしてはここはお粗末。

ちなみにMe109の主翼下面ラジエーターは箱型断面構造を切ってしまうので捩じり剛性が低いとのこと。シーフュリーの主脚は主桁の後方に折りたたまれるので、主桁から前縁までは箱型構造になりそうだが(インテークがちょっと気になるが)スカイリィは主桁が主脚とラジエーターに挟まれる格好なのでMe109と同じ問題が残る。

 

(5)モーターカノン?

設定ではモーターカノン(プロペラ動軸機銃)だと聞いたような気がするのだが、間違いだろうか?エンジンのまわりX状にカムカバーをクリアするバルジのようなものが見えるのだが、これはX24気筒エンジンと言うことだろうか?しかしX型エンジンのバンク間に機銃を配置するとプロペラ軸がエンジンの軸上には配置できず無理がある。

散香についてはほとんど震電なので何も言うことはない。震電のデザインは格好良いが本当に高性能を発揮できたかどうかはかなり疑問なのだが、好きな人は多いから文句をつけてもどうにもならない。

ただ、私の好みとしては「王立宇宙軍」に出てきたプッシャー・エンテの戦闘機の方がインパクトは大きかった。

(注記)映画スカイクロラの細かい設定を私は読んでいない。もしかするとここに書いたような点についてなにか説明があるのかもしれない。もしそうだとしたら・・・「ごめんなさい」です。

 

 

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